逃避日記 175

この頃路上に落ちたもの

何故か路上に眼鏡が落ちていた。歩道であったのも幸いしたのか、幸いレンズが割れたりはしていなかった。流石に誰か踏んで割れても困ると思い、最寄りの店の幟が立ってるコンクリブロックに安置することとした。

どういう事情なのかと気になって眼鏡を常用している人に聞いてみると、「マスクで曇って却って危ないから眼鏡をポケットにしまっており、それが何かの拍子で落ちたのではないか」という説を得た。

視力は悪いがコンタクトレンズを普段使いしてるので、正直目から鱗であった。

多分魔王か悪魔か何か

「不思議なものだ。悪魔の力を捨てて平穏に生きたいと思う悪魔より、悪魔の力を得て世を乱したい人間の方が多いとはな」といった話を書きつつ、「あれ? 普通の人ってどう思うんだろ」と疑問が出て手が止まる。

で、自分ならどうこたえるかと言われれば、「そりゃ人間の母数が多いだけだろ。それこそ才能に振り回される人間と才能を欲しがる人間だったらどっちが多いか? って話だよ」といった具合であった。ま、そんな訳で「力が得られるならいいじゃない」と雑なことを思ってしまった辺り、恐らく自分は一般的な人の心を捨ててる感あるなと思ったのであった。

反実仮想

自分で言うのもなんだが、割と人から感性がズレているという自覚はある。

10人に訊けば多分10人とも「変な奴」とか「面倒くさいやつ」といった回答をするだろうし、何ならもし回答結果に備考論がついていれば一通り読んで自分も「やっぱそうか…」と思うタイプの人間である。

なので、尋常な手段で尋常に書くという手段は取れない訳で、私が何かを書くとすればそれは自己表現ではなく「どう言えば伝わるか」を念頭に置いた「伝達」に類するものだろう。

と言った訳で、「普通の人とはどういったものか?」というのは最早思考実験を通り越して反実仮想に近しいようである。